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上焼と荒焼



沖縄の代表的な焼物には上焼(じょうやち)と荒焼(あらやち)の2種類があります。


■上焼(じょうやち)  

上焼は、焼物の表面にかかっているガラスのようなもの、釉薬(うわぐすり)をかけた装飾的な焼物のことで、赤土の上に白土で装飾するのが特徴で、主に食器や花瓶などの小物が多いのが特徴です。

(・釉薬・・・焼物の表面にかかっているガラスのようなもので、様々な色を出したり、水漏れしないようにしたり、汚れがつきにくくなったりします。)


・製 土
上焼用の赤土は、2種類以上の粘土を配合して作ります。以前は、キナ・メーガニク・ヤマダの3種類の粘土を配合していましたが、近年ではさらに粘土の種類が豊富になってきています。
化粧掛には白土を用いることが多く、代表的な化粧土としてはナグー・アフスー・喜瀬武原粘土が知られています。





■荒焼(あらやち)  

荒焼は釉薬を掛けない焼物のことで、南蛮焼とも呼ばれています。また、実用に徹したため飾りなどは、ほとんどありません。
泡盛や醤油あるいは穀物の貯蔵用、また、飲料水などを溜める大きな甕や壺などが中心でしたが、近年では、酒器や食器などの小物類も焼かれるようになっています。


・製 土
荒焼用の土はジャガールと呼ばれる堆積成粘土で、かつては瓦原料としても使われていたものです。
現在は、採掘場がなく、確保していたものに頼らざるをえない状態です。
荒焼用の陶土としては島尻マージと呼ばれる堆積粘土が使われます。島尻マージにはマンガン・ノジュールが散在し、上焼の黒釉や飴釉の着色材としても使われています。











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